このところ「オープンリールデッキ」に嵌っておりまして、性懲りもなく中古デッキを入手しました。
今回入手したのは
<DENON DH-610S> この機種を選んだ理由は
38-2トラック。詰まりテープスピードが 38cm/sec、 1/4インチテープ幅に対して 2トラック(ステレオ)での録音
再生するフォーマットです。
一般的な 19-4トラックフォーマットに比べてテープを潤沢に使用する見返りに特に音質が優れて
おりマニア垂涎のフォーマットです。
ところで今時いかなる理由で「オープンリールデッキ」なのかといいますと、最近の機材は電子化が
進み中身がブラックボックス化しております。
そのためボタン操作をしてからどういう仕組みを経て結果が出てくるのか、まるで分かりません。
使用者は何も考えずに機械任せすれば良いというスタンス(態度)です。
世の中どんどんこういった方向に向かっているのは事実ですが果たしてこれは望ましいことなんで
しょうか?
小生としては「否」です。 まあそういった詰らない?理由で敢えて デカイ 重たいデッキを購入
して録音から再生までのプロセスを楽しんでみようと言う贅沢?な理由です。
もう一つ、一種ロートル人間のノストルジア(懐古趣味)でもありますけどね(笑;
DENON DH-610S posted by
(C)feizyoaさて、入手したデッキに電源を入れて動作確認を行ないましたが、やはりこれはジャンク品、再生は
正常ですが録音動作が L/R両チャンネルとも正常ではありません。
先ずは録音アンプを調べることに、、、
回路図をネットで探しましたが残念ながら見付かりません。 止む無く面倒ですがプリント基板片手に
首っ引きで調べ上げたのが下の
<REC AMP> 回路図です。 ( PB AMPは未調査)
(回路図をクリックしてリンク先で写真サイズを選択すれば大きい回路図が見れます)
DENON DH-610S REC回路図1 posted by
(C)feizyoaテープスピードの切替え信号が誤って逆になってます。
正しくは
LO_SPEEDでコネクター 23pin = 電圧あり、24pin = 電圧 0V、
HIGH_SPEEDでコネクター 23pin = 電圧 0V、24pin = 電圧有り
したがって VR5 = EQH、VR6 = EQLとなります。
DENON DH-610S REC回路図2 posted by
(C)feizyoa不良箇所は回路図 2枚目にある
TR8 「2SC1213」が L/R両チャンネルとも壊れていました。早速部品交換して再度動作確認、すんなりと直ってしまいました。
トランジスターの寿命って半永久的かとばかり思っていましたが、意外と寿命が短いものですね。
前回修理した
AKAIの GX-625もやたらトランジスターが壊れていましたので認識を新たにしました。
次にお気に入りの CDから本機に録音再生して音質を確認してみました。 この機種は録音
しながらスイッチ操作一つで簡単に再生ができるので、ソースとの聞き比べが一瞬で出来ます。
何遍も聞き比べてみましたが、録音再生することによる音質劣化は判別できませんでした。
言いたいことは
「 38-2トラックは音が良い」 と言うことなんです(笑;
まあ、自己満足とでも理解してください。
修理ついでに、電解コンデンサーを全数交換する予定です。 電解コンデンサーは基本的に
消耗品です。
経年変化で容量(キャパシタンス)抜けが起き易いのでこれらを新品に交換することでデッキの
電気的な性能面を初期状態に近づけられます。
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こちらが DENON DH-610S
録音再生アンプ基板のコンデンサー類のみの部品表です。
黄色はオーディオ用電解コンデンサー、水色はオーディオ用電解コンデンサー(小生お勧め)
(部品表をクリックしてリンク先で写真サイズを選択すれば大きい部品表が見れます)
DENON DH-610S部品表1 posted by
(C)feizyoa
DENON DH-610S部品表2 posted by
(C)feizyoa------------------
部品を集めるのに便利な
集計表も作ってみました。
DENON DH-610S部品集計表1 posted by
(C)feizyoa
DENON DH-610S部品集計表2 posted by
(C)feizyoa
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- 2014/03/20(木) 19:21:10|
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